しかし教育機関等における指導言語としての利用の減少、本試験における受験者の選択率の極端な低下により出題廃止となることが決定された。

Pythonの出題を追加

COBOLの廃止の代わりに追加されるのが、Pythonである。

Pythonはニシキヘビの意味で名前の由来は、イギリスのコメディ番組「空飛ぶモンティ・パイソン」からである。

文法がとてもシンプルであるのが特徴であり、適用範囲の拡大と利用の増加、機械学習やディープラーニングに関わる主要なオープンソースソフトウェアでの採用の広がり等から追加されることになった。

午後試験の出題数、解答数、配点等の見直し

午後試験で選択問題を構成する分野が統合されて、出題数及び解答数が変更になる。合わせて配点もプログラミング能力等を重視するように変更となる。

具体的には、2019年秋期までは情報セキュリティ分野の配点が12点だったが、2020年春期からは20点と配分が大きくなる。

情報セキュリティ分野の配点 12点 ⇒ 20点

また、データ構造及びアルゴリズム分野、ソフトウェア開発分野の配点が各20点で4割の配分だったが、各25点で5割となる。

データ構造及びアルゴリズム分野の配点 20点 ⇒ 25点
ソフトウェア開発分野の配点 20点 ⇒ 25点

2019年秋期までと、2020年春期までの午後問題の出題数、解答数、配点は以下のようになる。

2019年秋期までの午後試験の出題数、解答数、配点

 

2019年秋期までの午後試験の出題数、解答数、配点
問番号分野選択方法配点
出題数解答数
問1情報セキュリティ1問必須12点
問2~問4ハードウェア、ソフトウェア、データベース、ネットワーク3問4問各12点
問5ソフトウェア設計1問
問6プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント1問
問7システム戦略、経営戦略・企業と法務1問
問8データ構造及びアルゴリズム1問必須20点
問9~問13ソフトウェア開発
(C、COBOL、Java、アセンブラ言語、表計算ソフト)
5問1問20点
合計13問7問100点

2020年春期からの午後試験の出題数、解答数、配点

 

2020年春期からの午後試験の出題数、解答数、配点
問番号分野選択方法配点
出題数解答数
問1情報セキュリティ1問必須20点
問2~問4ソフトウェア・ハードウェア、データベース、ネットワーク、ソフトウェア設計3問2問各15点
問5プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、システム戦略、経営戦略・企業と法務1問
問6データ構造及びアルゴリズム1問必須25点
問7~問11ソフトウェア開発
(C、Java、Python、アセンブラ言語、表計算ソフト)
5問1問25点
合計11問5問100点

午後試験の勉強法

勉強

試験時間、採点方式及び合格基準に変更はない。
基本情報技術者試験は午前、午後とも基準点以上の場合に合格で、基準点は試験結果に問題の難易差が認められた場合は変更を行うことがあるが、通常60点である。

今回午後試験の見直しにより、『情報セキュリティ、データ構造及びアルゴリズム』、『ソフトウェア開発』分野の配点が高くなった。

『情報セキュリティ、データ構造及びアルゴリズム』、『ソフトウェア開発』分野は、試験中にじっくり考えて解答を導き出すことが重要である。これらの分野は暗記ではなく、内容を理解しなければ決して解くことができない。よって地道な勉強が必要になってくるだろう。

とは言っても、勉強時間は限られてくる。

問2から問5の試験問題の取捨選択が重要

問2~問4は『ソフトウェア・ハードウェア』、『データベース』、『ネットワーク』、『ソフトウェア設計』の4分野から3問出題、問5は『プロジェクトマネジメント』、『サービスマネジメント』、『システム戦略』、『経営戦略・企業と法務』の4分野から1問出題される。

しかし採点されるのは合計2問で30点分だけである。

2020年春期からの午後試験の問2~問5の詳細(出題数、解答数、配点)
問番号分野選択方法配点
出題数解答数
問2~問4ソフトウェア・ハードウェア3問2問 

 

各15点



データベース
ネットワーク
ソフトウェア設計
問5プロジェクトマネジメント1問
サービスマネジメント
システム戦略
経営戦略・企業と法務
合計4問2問30点

 

問2~問4は『ソフトウェア・ハードウェア』、『データベース』、『ネットワーク、ソフトウェア』設計の4分野から3問出題されるのは間違いない。

よって問2~問5の問題対策は、上記4分野の中から得意な3分野だけに絞って短時間で勉強を済ませ、念入りに配点の高い『情報セキュリティ』、『データ構造及びアルゴリズム』、『ソフトウェア開発』分野を勉強することが重要である。

みなさんの健闘を祈ります。