情報処理技術者試験とは

情報技術
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情報処理技術者試験は、経済産業省が情報処理技術者としての「知識・技能」が一定以上の水準であることを認定している国家試験です。

企業の中には、受験料補助、資格手当等の支給などを実施、大学では入試優遇、単位認定等を実施しているところもあります。
また、中小企業診断士、弁理士試験の一部試験免除が受けられます。

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情報処理技術者試験の概要

受験資格は特にありません。
試験は12の区分に分けられますが、希望する試験を自由に受けることができます。

情報処理技術者試験の区分

情報処理技術者試験は12区分になりますが、試験を下記の3つのグループに分けることができます。

  • 情報システムを利用する「エンドユーザ(利用者)」としての知識を問う試験
    ITパスポート試験、情報セキュリティマネジメント試験
  • 情報システムを構築・運用する「技術者」として全般的な知識を問う試験
    基本情報技術者試験、応用情報技術者試験
  • 情報システムを構築・運用する「技術者」として高度な専門的な知識を問う試験(高度試験)
    ITストラテジスト試験、システムアーキテクト試験、プロジェクトマネージャ試験、ネットワークスペシャリスト試験、データベーススペシャリスト試験、エンベデッドシステムスペシャリスト試験、ITサービスマネージャ試験、システム監査技術者試験

試験区分、及び試験日は下記のようになります。

試験区分試験日
4月第3日曜日10月第3日曜日
ITパスポート試験CBT方式で随時実施
情報セキュリティマネジメント試験実施実施
基本情報技術者試験実施実施
応用情報技術者試験実施実施
高度試験ITストラテジスト試験実施
システムアーキテクト試験実施
プロジェクトマネージャ試験実施
ネットワークスペシャリスト試験実施
データベーススペシャリスト試験実施
エンベデッドシステムスペシャリスト試験実施
ITサービスマネージャ試験実施
システム監査技術者試験実施

 

尚、高度試験の午前Ⅰ試験については、下記のいずれかの条件を満たすことによって, その後 2 年間受験を免除されます。

条件1:応用情報技術者試験に合格

条件2:情報処理技術者試験の高度試験、情報処理安全確保支援士試験のいずれかに合格

条件3:情報処理技術者試験の高度試験、情報処理安全確保支援士試験の午前Ⅰ試験で基準点以上の成績を得る

試験日時、試験会場

ITパスポート試験とそれ以外の試験で試験日時、試験会場が異なります。

ITパスポート試験

CBT方式のため、試験会場ごとに日時、定員が決まっています。
全国47都道府県で実施されています。

CBTとはComputer Based Testingの略で、コンピュータを利用して実施する試験です。コンピュータ画面から試験問題が表示され、受験者はマウスやキーボードで回答します。

試験会場、日時、空席状況は、ITパスポート試験Webサイトのトップページから確認できます。

それ以外の情報処理技術者試験

情報セキュリティマネジメント試験、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験は、
例年4月第3日曜日、10月の第3日曜日の年2回試験があります。

高度試験は試験区分によって、4月第3日曜日、10月の第3日曜日のどちらで実施するか決まっています。

試験地は下記(周辺の市町村含む)

北海道地方: 札幌、函館、帯広、旭川
東北地方: 青森、盛岡、仙台、秋田、山形、郡山
関東地方: 水戸、土浦、宇都宮、前橋、埼玉、千葉、柏、東京、八王子、横浜、藤沢、厚木
中部地方; 新潟、長岡、富山、金沢、福井、甲府、長野、岐阜、静岡、浜松、名古屋、豊橋
近畿地方: 四日市、滋賀、京都、大阪、神戸、姫路、奈良、和歌山
中国地方: 鳥取、松江、岡山、広島、福山、山口
四国地方: 徳島、高松、松山、高知
九州地方: 福岡、北九州、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、那覇

情報処理技術者試験の内容

プログラム

ITパスポート試験

情報技術に関する基礎的な知識を備えており、情報技術に従事する仕事に就ことする人、仕事に情報技術を活かしていこうとする人を対象としています。

社会人として基礎的な情報技術の知識を証明できる試験です。

試験内容

試験時間:120分
出題数:100問
総合評価は92問、分野別評価はストラテジ系32問、マネジメント系18問、テクノロジ系42問で行われます。
残りの8問は今後出題する問題を評価するために使われますが、どの問題が評価対象外なのか公開されていません。

出題形式:四肢択一式
出題分野:ストラテジ系 (経営全般)32問
マネジメント系(IT管理) 18問
テクノロジ系 (IT技術) 42問

合格基準:総合評価点 、分野別評価点が全てが下記を満足していること

総合評価点 600点以上/1,000点(総合評価の満点)
ストラテジ系(経営全般)300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
マネジメント系(IT管理)300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
 テクノロジ系(IT技術)300点以上/1,000点(分野別評価の満点)

試験方式:CBT方式
採点方式:IRT(Item Response Theory:項目応答理論)に基づいて解答結果から評価点を算出
採点方式はIRTで回答結果から評価点が算出されるため、配点があらかじめ決まっていません。

合格率

平成29年度の合格率50.4%で、最年少合格者は9歳(小学4年生)です。

 

情報セキュリティマネジメント試験

平成28年度から創設された試験です。
情報システムの利用部門で、情報及び情報システムを安全に活用するためのリーダー的な人を対象としています。

試験内容

時間出題形式出題数(回答数)
午前9:30~11:00(90分)多肢選択式 (四肢択一)50問(50問)
午後12:30~14:00(90分)多肢選択式3問(3問)

合格基準:各時間区分(午前、午後)の得点がすべて基準点以上
但し、試験結果に問題の難易差が認められた場合は、基準点の変更を行うことがある。

時間区分配点基準点
午前100点満点60点
午後100点満点60点

合格率

平成29年度の合格率58.4%

 

基本情報技術者試験

ITエンジニアとして必要な基礎知識、技能を持っている人、高度IT技術者を目指す方を対象としています。
午後はソフトウエア開発の選択科目があり、C、COBOL、Java、アセンブラ、表計算(マクロ)の問題から1問選択して回答します。

試験内容

時間出題形式出題数(回答数)
午前9:30~12:00(150分)多肢選択式 (四肢択一)80問(80問)
午後13:30~15:00(150分)多肢選択式13問(7問)

合格基準:各時間区分(午前、午後)の得点がすべて基準点以上
但し、試験結果に問題の難易差が認められた場合は、基準点の変更を行うことがある。

時間区分配点基準点
午前100点満点60点
午後100点満点60点

合格率

平成29年度の合格率22.1%

基本情報技術者試験の午後問題の勉強法が合格のカギ
基本情報技術者試験は人気のある資格試験で、合格率は25%前後だ。僕はこの試験に何度も落ち続けた。今思えば勉強の仕方さえ間違えなければ、もっと簡単に合格していたと思う。はっきりわかったことは、午後の問題を制するものが、試験を制するということだ。

応用情報技術者試験

高度IT人材となるために必要な応用的知識・技能を持っている人、高度IT技術者を目指す方を対象としています。

試験内容

時間出題形式出題数(回答数)
午前9:30~12:00(150分)多肢選択式 (四肢択一)80問(80問)
午後13:30~15:00(150分)記述式11問(5問)

合格基準:各時間区分(午前、午後)の得点がすべて基準点以上

但し、試験結果に問題の難易差が認められた場合は、基準点の変更を行うことがある。

時間区分配点基準点
午前100点満点60点
午後100点満点60点

合格率

平成29年度の合格率21.0%

 

ITストラテジスト試験

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高度IT人材として確立した専門分野をもち、企業の経営戦略に基づいて、IT技術を活用して業務をビジネスを成功に導く業務を目指す人を対象にしています。

試験内容

時間出題形式出題数(回答数)
午前Ⅰ9:30~10:20(50分)多肢選択式 (四肢択一)

【共通問題】

30問(30問)
午前Ⅱ10:50~11:30(40分)多肢選択式 (四肢択一)25問(25問)
午後Ⅰ12:30~14:00(90分)記述式4問(2問)
午後Ⅱ14:30~16:30(120分)論述式3問(1問)

合格基準:各時間区分(午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱ)の得点がすべて基準点以上
但し、試験結果に問題の難易差が認められた場合は、基準点の変更を行うことがある。

時間区分配点基準点
午前Ⅰ100点満点60点
午前Ⅱ100点満点60点
午後Ⅰ100点満点60点
午後ⅡランクA:合格水準にある
ランクB:合格水準まであと一歩である
ランクC:内容が不十分である
ランクD:出題の要求から著しく逸脱している
ランクA

合格率

平成29年度の合格率14.7%

 

システムアーキテクト試験

高度IT人材として確立した専門分野をもち、ITストラテジストによる提案を受けて、それを実現するためのアーキテクチャを設計し、情報システムについては開発を主導する業務を目指す人を対象にしています。

試験内容

時間出題形式出題数(回答数)
午前Ⅰ9:30~10:20(50分)多肢選択式 (四肢択一)

【共通問題】

30問(30問)
午前Ⅱ10:50~11:30(40分)多肢選択式 (四肢択一)25問(25問)
午後Ⅰ12:30~14:00(90分)記述式4問(2問)
午後Ⅱ14:30~16:30(120分)論述式3問(1問)

合格基準:各時間区分(午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱ)の得点がすべて基準点以上
但し、試験結果に問題の難易差が認められた場合は、基準点の変更を行うことがある。

時間区分配点基準点
午前Ⅰ100点満点60点
午前Ⅱ100点満点60点
午後Ⅰ100点満点60点
午後ⅡランクA:合格水準にある
ランクB:合格水準まであと一歩である
ランクC:内容が不十分である
ランクD:出題の要求から著しく逸脱している
ランクA

合格率

平成29年度の合格率12.7%

 

プロジェクトマネージャ試験

高度IT人材として確立した専門分野をもち、システム開発プロジェクトの責任者として管理、運営、メンバーを成長させるマネージャを目指す人を対象にしています。

試験内容

時間出題形式出題数(回答数)
午前Ⅰ9:30~10:20(50分)多肢選択式 (四肢択一)

【共通問題】

30問(30問)
午前Ⅱ10:50~11:30(40分)多肢選択式 (四肢択一)25問(25問)
午後Ⅰ12:30~14:00(90分)記述式3問(2問)
午後Ⅱ14:30~16:30(120分)論述式2問(1問)

合格基準:各時間区分(午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱ)の得点がすべて基準点以上
但し、試験結果に問題の難易差が認められた場合は、基準点の変更を行うことがある。

時間区分配点基準点
午前Ⅰ100点満点60点
午前Ⅱ100点満点60点
午後Ⅰ100点満点60点
午後ⅡランクA:合格水準にある
ランクB:合格水準まであと一歩である
ランクC:内容が不十分である
ランクD:出題の要求から著しく逸脱している
ランクA

 

合格率

平成29年度の合格率13.1%

 

ネットワークスペシャリスト試験

高度IT人材として確立した専門分野をもち、ネットワークに関係する固有技術を活用し、情報システムの企画・要件定義・開発・運用・保守への技術支援を目指す人を対象にしています。

試験内容

時間出題形式出題数(回答数)
午前Ⅰ9:30~10:20(50分)多肢選択式 (四肢択一)

【共通問題】

30問(30問)
午前Ⅱ10:50~11:30(40分)多肢選択式 (四肢択一)25問(25問)
午後Ⅰ12:30~14:00(90分)記述式3問(2問)
午後Ⅱ14:30~16:30(120分)記述式2問(1問)

合格基準:各時間区分(午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱ)の得点がすべて基準点以上
但し、試験結果に問題の難易差が認められた場合は、基準点の変更を行うことがある。

時間区分配点基準点
午前Ⅰ100点満点60点
午前Ⅱ100点満点60点
午後Ⅰ100点満点60点
午後Ⅱ100点満点60点

合格率

平成29年度の合格率13.6%

 

データベーススペシャリスト試験

高度IT人材として確立した専門分野をもち、データベースに関係する固有技術を活用し、情報システムの企画・要件定義・開発・運用・保守への技術支援を目指す人を対象にしています。

試験内容

時間出題形式出題数(回答数)
午前Ⅰ9:30~10:20(50分)多肢選択式 (四肢択一)

【共通問題】

30問(30問)
午前Ⅱ10:50~11:30(40分)多肢選択式 (四肢択一)25問(25問)
午後Ⅰ12:30~14:00(90分)記述式3問(2問)
午後Ⅱ14:30~16:30(120分)記述式2問(1問)

合格基準:各時間区分(午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱ)の得点がすべて基準点以上
但し、試験結果に問題の難易差が認められた場合は、基準点の変更を行うことがある。

時間区分配点基準点
午前Ⅰ100点満点60点
午前Ⅱ100点満点60点
午後Ⅰ100点満点60点
午後Ⅱ100点満点60点

合格率

平成29年度の合格率14.5%

 

エンベデッドシステムスペシャリスト試験

高度IT人材として確立した専門分野をもち、組込みシステム開発に関係する広い知識や技能を活用し、最適な組込みシステム開発基盤の構築や組込みシステムの設計・構築・製造を主導的に行う人を対象にしています。

試験内容

時間出題形式出題数(回答数)
午前Ⅰ9:30~10:20(50分)多肢選択式 (四肢択一)

【共通問題】

30問(30問)
午前Ⅱ10:50~11:30(40分)多肢選択式 (四肢択一)25問(25問)
午後Ⅰ12:30~14:00(90分)記述式3問(2問)
午後Ⅱ14:30~16:30(120分)記述式2問(1問)

合格基準:各時間区分(午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱ)の得点がすべて基準点以上
但し、試験結果に問題の難易差が認められた場合は、基準点の変更を行うことがある。

時間区分配点基準点
午前Ⅰ100点満点60点
午前Ⅱ100点満点60点
午後Ⅰ100点満点60点
午後Ⅱ100点満点60点

合格率

平成29年度の合格率17.9%

 

ITサービスマネージャ試験

高度IT人材として確立した専門分野をもち、情報システム全体について、継続的な改善、品質管理など、安全性と信頼性の高いサービスの提供を行う者 行う人を対象にしています。

試験内容

時間出題形式出題数(回答数)
午前Ⅰ9:30~10:20(50分)多肢選択式 (四肢択一)

【共通問題】

30問(30問)
午前Ⅱ10:50~11:30(40分)多肢選択式 (四肢択一)25問(25問)
午後Ⅰ12:30~14:00(90分)記述式3問(2問)
午後Ⅱ14:30~16:30(120分)論述式2問(1問)

合格基準:各時間区分(午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱ)の得点がすべて基準点以上
但し、試験結果に問題の難易差が認められた場合は、基準点の変更を行うことがある。

時間区分配点基準点
午前Ⅰ100点満点60点
午前Ⅱ100点満点60点
午後Ⅰ100点満点60点
午後ⅡランクA:合格水準にある
ランクB:合格水準まであと一歩である
ランクC:内容が不十分である
ランクD:出題の要求から著しく逸脱している
ランクA

合格率

平成29年度の合格率13.6%

 

システム監査技術者試験

高度IT人材として確立した専門分野をもち、被監査対象から独立した立場で、情報システムや組込みシステムに関するリスク及びコントロールを総合的に点検、評価し、監査結果をトップマネジメントなどに報告し、改善を勧告する人を対象にしています。

試験内容

時間出題形式出題数(回答数)
午前Ⅰ9:30~10:20(50分)多肢選択式 (四肢択一)

【共通問題】

30問(30問)
午前Ⅱ10:50~11:30(40分)多肢選択式 (四肢択一)25問(25問)
午後Ⅰ12:30~14:00(90分)記述式3問(2問)
午後Ⅱ14:30~16:30(120分)論述式2問(1問)

合格基準:各時間区分(午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱ)の得点がすべて基準点以上
但し、試験結果に問題の難易差が認められた場合は、基準点の変更を行うことがある。

時間区分配点基準点
午前Ⅰ100点満点60点
午前Ⅱ100点満点60点
午後Ⅰ100点満点60点
午後ⅡランクA:合格水準にある
ランクB:合格水準まであと一歩である
ランクC:内容が不十分である
ランクD:出題の要求から著しく逸脱している
ランクA

合格率

平成29年度の合格率15.1%

受験の目安

情報処理技術者試験は12区分もあり、どの試験を受けるか迷います。

文系の方やITを利用する側の立場の方が自己啓発で受験するのなら、
ITパスポート試験 → 情報セキュリティマネジメント試験
と受験するのがおすすめです。

理系の方やIT技術者の方が自己啓発で受験するのなら、
基本情報技術者試験 → 応用情報技術者試験
と受験するのがおすすめです。
その後は、各専門の高度試験にステップアップするのが良いと思います。

また情報処理推進機構(IPA)ホームページにシラバス(試験における知識・技能の細目)が掲載されているので参考にすると良いでしょう。

 

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自己啓発で切り拓く