基本情報技術者試験はIT技術者の登竜門であり情報処理技術者試験の中でも、人気のある資格試験で、合格率は25%前後だ。
僕はこの試験に何度も落ち続けた。
やっとのことでこの試験に合格した今、振り返って思えば基本情報技術者試験は勉強の仕方さえ間違えなければ、もっと簡単に合格していたような気がする。
そこで、合格するための基本情報技術者試験の勉強法について僕の持論を書いてみようと思う。
しっかり勉強すれば、6か月でも十分に合格できると思う。
ただ何度も落ち続けた僕なので、説得力がないかも知れないが・・・
基本情報技術者試験の勉強法
基本情報技術者試験の合格基準
基本情報技術者試験に合格するには、下記の表のように午前、午後の時間区分とも6割以上の得点を取ることが必要だ。
時間 | 出題形式 | 出題数 (解答数) | 合格基準点 (100点満点) | |
午前 | 9:30~12:00 (150分) | 多肢選択式 (四肢択一) | 80問(80問) | 60点 |
午後 | 13:00~15:30 (150分) | 多肢選択式 | 11問(5問) | 60点 |
試験結果に問題の難易差が認められた場合は、基準点の変更を行うことがある。
大抵の人は午前の勉強で基礎を十分固めてから、午後の勉強をするという計画を立てると思う。
僕は毎回この計画で勉強して不合格が続いた。試験結果は午前8割以上正解していたが、午後は5割しか正解できなかったからだ。
今思えば、午後の問題はデータ構造及びアルゴリズム 、ソフトウェア開発の分野など多くの時間をかけて勉強しないと理解できない分野が多いのに、午前の勉強に時間かけすぎて午後の勉強がおろそかになっていたのだ。
つまり、
午後の問題を制するものが、基本情報技術者試験を制する
ということだ。
基本情報技術者試験の午後の勉強法
午後試験の分野別出題数
午後の出題分野は、下記の通りである。
問 | 分野 | 配点 | 解答数 | 点数 | |
1 | 情報セキュリティ | 20点 | 1問(必須) | 20点×1問=20点 | |
2~5 | ソフトウェア・ ハードウェア | 3問出題
| 各15点 | 4問から2問選択 | 15点×2問=30点 |
データベース | |||||
ネットワーク | |||||
ソフトウェア設計 | |||||
プロジェクトマネジメント | 1問出題 | ||||
サービスマネジメント | |||||
システム戦略 | |||||
経営戦略・企業と法務 | |||||
6 | データ構造及びアルゴリズム | 25点 | 1問(必須) | 25点×1問=25点 | |
7~11 | ソフトウェア開発 | C | 各25点 | 5問から1問選択 | 25点×1問=25点 |
Java | |||||
Python | |||||
アセンブラ言語 | |||||
表計算ソフト |
点数の配点は、問1が20点、問2~5(2問選択して解答)は各15点、問6、問7~11(1問選択して解答)の配点は各25点である。
よって配点の高い問6のデータ構造及びアルゴリズム 、問7~11のソフトウェア開発分野が出来なければ試験の合格は非常に厳しくなるのである。
ソフトウェア開発分野は、C、Java、Python、アセンブラ言語、表計算ソフトから1問ずつ出題され、その中から1問を選択して解答することになるが、この基礎となるのが、データ構造及びアルゴリズム分野である。
問1~5までの分野は午前の問題の延長なので、参考書(基本書)と過去問を繰り返すだけで何とかなる。
よってソフトウェア開発の経験がある人は短期の勉強でも合格は可能であるが、経験のない人は早めに、データ構造及びアルゴリズム 、ソフトウェア開発の勉強を開始することが必要になってくる。
データ構造及びアルゴリズム分野の勉強法
この分野は試験対策として、
- データ構造・・・スタックとキュー、リスト、配列、木構造、2 分木
- アルゴリズム・・・整列、併合、探索、再帰、文字列処理、流れ図の理解、アルゴリズム設計
等の基本を確実に理解しておくことが必要である。
ソフトウェア開発分野の勉強法
この分野は、C、Java、Python、アセンブラ言語、表計算ソフトのどれか1問を選択することになる。得意なものを選ぶのが良いと思う。もし初学者で何を選択するか迷うなら、表計算ソフトがおすすめだと思う。
なぜなら、C、Java、Python、アセンブラ言語はプログラム言語であるため、初心者には敷居が高いからだ。一方で表計算ソフトはエクセル等を使っている人には理解しやすく、今後も会社、個人で使用頻度が高いソフトなので勉強した知識は必ず役に立つと思う。
僕は、C言語で最終的に試験に合格したが、初学者だったので専門書を数冊買って理解したが、かなり時間的に遠回りしたと思う。この知識はVBA等のプログラミングに大いに役立っていて、決して無駄にはなっていないが、試験合格を最短で目指すには向いていないと思う。
午後の選択問題の勉強法
午後の問2~問5の問題は選択問題で、4問中2問選択して解答する必要がある。
試験当日に4問とも解いて、自信のある問題2問を選択するのが一番好ましい。しかし午後の問題は、時間が足りなくなることが多いのだ。
試験勉強は午前の勉強も兼ねて一通り勉強しながら、前もって試験当日どの分野の問題を選択するか?又はどの分野の問題は選択しないのか?決めておくことが重要である。
午後の問題は、各問題に複数の設問が設定されていて、中身が理解できていないと、全ての設問を勘で答えることになってしまう。確実に問題の中身が理解できるように丁寧な勉強をすることが大切だ。
基本情報技術者試験の午前の勉強法
午前の対策は、参考書(基本書)と過去問を中心に勉強すれば十分だと思う。
暗記の問題が比重を占めるので、
- 基本書を読む
- 過去問の解説を読みながら解く
- 解説で分からないとことがあれば、基本書の関係ある部分を読み直す
これを、2回以上繰り返せば十分だと思う。コツとしては、類似問題が出題される可能性もあるので、過去問をする上では、正解、不正解を確認するのではなく、解説を読むことに徹するのが良いと思う。過去問も違う角度から解説してある基本書として使用するのだ。
何度も過去問をやれば、よく出題される分野、自分の不得意分野がわかってくるので、そこを重点的にやれば良い。
基本情報技術者試験の合格は午後の対策が重要
基本情報処理試験に合格するには、
午前の分野の勉強は、午後の分野のようにじっくり考えることは少ないので、隙間時間の有効活用をしながら勉強することを心がける。
午後の問題は、 データ構造及びアルゴリズム、ソフトウェア開発の分野は配点が高いので、勉強時間を十分確保して、確実に解けるようにする。
選択問題は、試験当日に決めるのではなく、事前に決めておく。
この3つを実践するだけで、ぐっと合格が近づくと思う。