宅建試験日は10月の第3日曜日である。
合格するためには何時間の勉強時間が必要で、いつから勉強をすれば良いか考えてみようと思う。
宅建試験の勉強時間
宅建試験の合否基準は事前に決まっておらず、過去10年間で50点満点中31~37点で、合格率は15~17%台である。
宅建試験の勉強時間は200~300時間必要と言われているが実際はどれぐらいだろうか?
勉強時間を勉強スケジュールから考察
宅建試験の勉強スケジュールから必要な勉強時間を考えてみようと思う。
僕は5月のゴールデンウィーク明けから試験勉強を開始し、1日2時間のペースで一発合格した。
試験勉強開始から2か月間は、勉強してもあまり理解できず苦しかった。
しかしテキストと過去問を何度か繰り返しているうちに、次第に理解できるようになり、試験1か月前の9月中旬には合格できそうな実感が湧いてきた。
9月末から仕事が忙しくなり、1日の勉強時間が1時間しか取れない日が続いたが、試験日直前まで勉強し続けた。
最終的な勉強時間は、250時間程度だったと思う。
テキスト(基本書)と過去問の繰返し
最初に行う勉強は、基本書と呼ばれるテキストをベースに知識をインプットすることである。但し、1回読んだだけでは全内容を理解することはできない。
重要なことは、試験に出る問題を意識して本を読むことである。そのため最初の勉強はテキストとテーマ別過去問を使用して勉強を行った。
僕はテキストを全部読み終えてから、過去問の問題と解説を読んだ。過去問は1回テキストを読んで勉強しただけでは解けないので、考えても時間の無駄である。
過去問の問題を読み、解答の解説を読み、わからなければテキストのその箇所の部分を読んだ。
過去問はアウトプットの勉強ではなく、テキストと違う視点からインプットするイメージである。
テキスト、過去問が1回終わったら、再度テキストと過去問で同じ勉強をした。
2回目となるとテキストを読むときに、ここは過去問で出た箇所というのが意識できるので、1回目と違いメリハリのついた勉強ができた。また過去問も2回目なら、解説を読む前に設問の間違い部分がおおよそわかるようになってくる。
3回目は、テキストの単元ごとに交互にテキストと過去問を繰返し勉強した。
3回目が終わると勉強した半分ぐらいの内容は理解できるようになってくる。また自分にとって苦手な項目がわかってくる。
3回目終了後は苦手な項目のみをテキストと過去問で丁寧に勉強した。
この作業を地道に繰返すことにより、自分の苦手な項目を減らしていった。
このテキストと過去問の勉強期間は、5月のゴールデンウィーク明け~8月中旬(お盆前まで)まで行った。
要点整理本と1問1答形式問題集で総仕上げ
8月中旬~9月中旬は、要点整理本と1問1答集を使って勉強し、正確な知識の習得を目指した。
要点整理本
ある程度テキストで内容が理解できたら、要点整理本を使用してインプット学習の復習を行い、必要な項目を確実に暗記するように心掛けた。要点整理本を使用したのは、テキストは万人向けでわかりやすさ第一で編集されているのでページ数が多く、勉強の整理や暗記に不向きであるからだ。
要点整理本は、ほぼテキストの内容が理解できているとスラスラ読めるので、1回読み終わるまでにそんなに時間はかからない。
これを何回も繰返して勉強して暗記した。
1問1答形式問題集
勉強に使用した過去問は、何回も使用していると正解の選択肢を覚えてしまい惰性で勉強してしまうことになる。また四肢択一式のため消去法でも正解が導ける。1問1答形式の問題を解くことにより、正確な知識が習得できているか見直しを行った。
予想模試問題で試験本番に慣れる
9月中旬~9月末
宅建試験では50問の問題を2時間で解くことになる。試験本番に慣れるために、予想模試問題を解いて勉強を行った。
予想模試1回分を行う時には細切れ時間を使わず、必ずまとまった時間を取って本番さながらの制限時間で解く練習をした。
予想模試問題は、難易度が高い問題も数問含まれているので解けなくても不安になる必要はない。後から解説を読んで理解していればそれで良いと思う。
予想模試問題は付録として法改正、最新の統計情報も載っているものを購入し、テキストで対応できていない部分も勉強した。
要点整理本と過去問で最後の確認
10月初め~10月第3日曜日(試験日)まで
試験前の数週間は、要点整理本で知識の確認を行った。また過去問を最初から最後まで解いて復習を行った。
試験前日と試験当日は、暗記力勝負の項目である法令上の制限、固定資産税、不動産取得税、所得税、印紙税、登録免許税、贈与税、統計を再度勉強した。
宅建試験の勉強時間は200~300時間
僕は最終的に勉強時間250時間で、1発合格した。
試験勉強開始後2か月間は、内容があまり理解できずに
と思いながらの勉強で、もがき苦しんだ。
しかし、勉強し続けているうちにだんだん理解できるようになった。試験日の1か月前には、
合格できる。
という確信をもつことができた。
僕と同様、初学者の試験勉強は
- テキスト、過去問を繰返して基礎を固める
- 要点整理本で確実に暗記する
- 一問一答集で正確な知識を鍛える
- 予想問題集で試験本番になれる 法改正、最新統計情報の勉強
- 試験直前は、苦手項目の再勉強と暗記内容の確認
というステップになると思う。
僕の経験上では、初学者の勉強時間は200~300時間を目安にすれば良いと思う。
宅建試験はいつから勉強を始めるか?
宅建試験の勉強をいつから始めたら良いだろうか?
勉強時間が200時間未満でも、宅建試験は四肢択一式なので合格は不可能ではない。
しかし、それでは試験本番でわからない問題が多く、どれにマークをするかという運の要素が大きい。
手堅く合格を目指すなら、最大300時間の勉強時間を確保できる計画を立てる必要がある。もし勉強の進捗が予想より進んでいれば、少し勉強時間を減らして調整すれば良いだけである。
試験勉強開始は、4月中旬から6月中旬が妥当
宅建試験日は10月第3日曜日である。
試験時間を300時間で計画して、試験開始日と1日当たりの平均勉強時間を考えてみる。
勉強開始日 | 1日の平均勉強時間 |
3月中旬(試験日の7か月前) | 1時間25分 |
4月中旬(試験日の6か月前) | 1時間40分 |
5月中旬(試験日の5か月前) | 2時間 |
6月中旬(試験日の4か月前) | 2時間30分 |
7月中旬(試験日の3か月前) | 3時間20分 |
8月中旬(試験日の2か月前) | 5時間 |
試験開始日が遅くなると、1日当たりの試験時間を多くとる必要がある。
試験の勉強期間3か月というのはキリが良く聞こえる。しかし社会人なら1日3時間を超える平均勉強時間を毎日確保し続けるのは厳しく、睡眠時間を削ってまで勉強時間を確保しても勉強の質が落ちるだけだろう。
また試験開始を6か月(半年)を超える前からすると1日当たりの勉強時間は更に少なくても良いが、試験期間が長いと勉強するモチベーションの持続が難しいと思う。
1日当たりの平均勉強時間は1時間30分~2時間30分が妥当で、4月中旬から遅くとも6月中旬までに試験勉強を開始するのが良いと思う。
勉強開始前にはテキスト、過去問選びに時間をかける
宅建試験を受けようと思っている人は、勉強開始前におおよその計画を立てることが大切である。
勉強開始の少なくとも1週間前には書店に立ち寄り、使用するテキスト、過去問をどれにするか検討することが大切である。いきなり『今日から勉強しよう!』と思い立って、慌てて中身を確認せずにテキスト、過去問を選ぶと失敗することがあるからである。
自分に合ったテキスト、過去問を選び、300時間の余裕をもった勉強時間を確保すれば、初学者でも合格できる試験だと思う。
健闘を祈ります。