生き方を考えさせられる自己啓発の本

子供の笑顔自己啓発
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自分の生き方考えさせられる本君たちはどう生きるか』を紹介したいと思います。
ベストセラーになっているので、この本のタイトルを知っている方が多いと思います。

以前から本屋で平積みされているのを見て、”どう生きるか?”という問いかけのタイトルが心に引っ掛かって気になっていました。

仕事が休みの今日、ついに本屋に直行して購入し、さっきいっきに読んでみました。

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『君たちはどう生きるか』という本とは

『君たちはどう生きるか』は、1937年に発行された吉野源三郎(1899年-1981年)氏の名作です。

吉野源三郎氏は、編集者であり児童文学者でもあった方で、この本は子供たちに向けて書かれた本です。

戦前に発行されたにも関わらず、現在も売れ続けています。
児童文学書ですが大人が自分のために購入する人も多く、幅広い年齢層の方に読まれています。

2017年、羽賀翔一氏による『漫画 君たちはどう生きるか』が爆発的人気となり、原作の『君たちはどう生きるか』も改めてブームとなりました。

『君たちはどう生きるか』の内容

主人公はお父さんを2年ほど前に亡くし、旧市内の邸宅から郊外の小さな家に引っ越してきた中学二年生の本田潤一少年です。
あだ名は叔父さんからつけられたコペル君。叔父さんは母親の弟で大学を出て間もない法学士です。引っ越してからは、近所に住んでいる叔父さんがちょくちょく訪ねてきて、コペル君の悩みに寄り添います。

成績優秀ですがいたずら好きであるコペル君が、学校での出来事や友人の行動を通して、誰もが直面する悩みを体験しながら、少年が少しずつ成長していく物語です。

物語の合間に書かれているコペル君へ宛てた”おじさんのノート”が、読者に生きていく上でのヒントを与えてくれます。

目次

『君たちはどう生きるか』を読む前に
“私たちはどう生きるか” 池上彰

まえがき

一、へんな経験
ものの見方について(おじさんのノート)

二、勇ましき友
真実の経験について(おじさんのノート)

三、ニュートンの林檎と粉ミルク
人間の結びつきについて(おじさんのノート)

四、貧しき友
人間であるからには(おじさんのノート)

五、ナポレオンと四人の少年
偉大な人間とはどんな人か(おじさんのノート)

六、雪の日の出来事

七、石段の思い出
人間の悩みと、過ちと、偉大さとについて(おじさんのノート)

八、凱旋

九、水仙の芽とガンダーラの仏像

十、春の朝

出典元:君たちはどう生きるか

 

おじさんのノートが教えてくれること

コペル君に宛てたおじさんのノートには、
自分の人生をごまかすことなく、自分の意志で生きていくことの大切さ
が書かれています。
自己を中心として物事を判断すると、世の中の真実をみることができない。
一人前の人間になるには、ひとの目にどう映るかを気にするのではなく、自分自身のこころから感じたことを大切しなければならない。
人類がまだ解くことが出来ない問題のために、骨を折りその上で偉大な発見をするために勉強する必要がある。
人間の価値は貧富の差で決まらない。この気持ちを大人になっても持ち続けることが大切である。
英雄とか偉人とかいわれている人々の中で、本当に尊敬ができるのは、人類の進歩に役だった人だけである。
世間には悪い人ではないが、弱いばかりに自分にも他人にも余計な不幸を招いている人が決して少なくない。
僕たちは自分で自分を決定する力をもっている。だから誤りから立ち直ることもできる。

『君たちはどう生きるか』を読んで

この本にはコペル君が学校での出来事や友人の行動を通して、精神的に大人へ成長する過程が書かれています。

その中で次のような出来事が起こります。

コペル君は、上級生が友人の北見君を殴る計画があることを知り、浦川君、水谷君といっしょに北見君を助けようと固い約束をします。
しかし後日、北見君が上級生5、6人にかこまれているのを見ると、コペル君は恐怖心からひとりだけ仲間を裏切り、見て見ぬフリをしてしまいます。
帰宅後にコペル君はかぜを引いて病気になってしまいます。床の中で悔しさから、このまま死んでしまったらと考えてしまいます。
その後コペル君は感冒をこじらせて、半月ばかり床についてしまいます。床の中で相変わらずあの出来事を思い出し、友人たちがどうやったら機嫌を直してくれるか必死で考え悩み続けます。
そして叔父さんに悩みを打ち明けます。
叔父さんは、仲直りできるかどうかで悩むことではなく、自分の過ちをきちんとあやまることが大切だと諭します。

 

僕にはコペル少年がこの過ちを認め、立ち直っていく姿が心地よく感じられます。
もしかしたら僕たちが大人になって失ってしまった大切なものを、コペル君が再び取り戻したことに対する勇気に感動を覚えるからかもしれません。

こんな人に読んで欲しい

この本は児童文学書であり、子供向けです。

しかし、大人になって

  •  生きていくのに窮屈になっている人
  •  人生に迷っている人

におすすめしたい本です。

 

子供にもこの本をすすめたいと思う大人の方も多いと思います。
書かれている内容は、コペル君と同じ中学生以上なら理解できると思いますが、すすめる場合は『漫画 君たちはどう生きるか』の方が読みやすいと思います。

 

読者はこの本が戦前に書かれたことを忘れ、コペル君と同じ少年時代にタイムスリップし、コペル君を通して一緒に悩み成長していく感覚にさせられます。
そしてこの本の最後に著者からの問いかけにドキッとさせられ、今を生きている現実の世界に戻されます。

『君たちは、どう生きるか』

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