我々が生きていく上で、お金、仕事、人間関係など様々な悩みがあります。
これらの悩みを対処するために、多くのエネルギーを費やして毎日を過ごしています。
今回紹介する「Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法」は、捉えどころない混沌とした世の中を、よりよく生きていくための自己啓発本になります。
「Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法」はどんな本
我々は日々、よりよい人生を送りたいと思い、悩み続けながら生きています。
しかしながら、実際にはこれらの悩みが解決されずにいます。
世界は複雑で、ひとつの理念やいくつかの原則ではとても把握できないからです。
著者であるロルフ・ドベリは、私たちが生きている世界を理解するためには、いろいろな思考法がつまった「道具箱」が必要であり、私たちの日々の暮らしにも、同じような道具箱が必要だと述べています。
この本は著者が毎日使用してきた、よりよい人生を送るために実践してきた52の思考法を紹介した本です。
目次より
Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法
・考えるより、行動しよう──「思考の飽和点」に達する前に始める
・なんでも柔軟に修正しよう──完璧な条件設定が存在しないわけ
・大事な決断をするときは、十分な選択肢を検討しよう──最初に「全体図」を把握する
・支払いを先にしよう──わざと「心の錯覚」を起こす
・戦略的に「頑固」になろう──「宣誓」することの強さを知る
・必要なテクノロジー以外は持たない──それは時間の短縮か? 浪費か?
・幸せを台無しにするような要因を取り除こう──問題を避けて手に入れる豊かさ
・謙虚さを心がけよう──あなたの成功は自ら手に入れたものではない
・自分の感情に従うのはやめよう──自分の気持ちから距離を置く方法
・ものごとを全体的にとらえよう──特定の要素だけを過大評価しない
・買い物は控えめにしよう──「モノ」より「経験」にお金を使ったほうがいい理由
・自分の向き不向きの境目をはっきりさせよう──「能力の輪」をつくる
・静かな生活を大事にしよう──冒険好きな人より、退屈な人のほうが成功する
・SNSの評価から離れよう──自分の中にある基準を見つける
・自分と波長の合う相手を選ぼう──自分は変えられても、他人は変えられない
・思い出づくりよりも、いまを大切にしよう──人生はアルバムとは違うわけ
・そそられるオファーが来たときの判断を誤らない──「尊厳の輪」をつくる その3
・性急に意見を述べるのはやめよう──意見がないほうが人生がよくなる理由
・嫉妬を上手にコントロールしよう──自分を他人と比較しない
・解決よりも、予防をしよう──賢明さとは「予防措置」をほどこすこと
・読書の仕方を変えてみよう──読書効果を最大限に引き出す方法
・「心の引き算」をしよう──自分の幸せに気づくための戦略
・形だけを模倣するのはやめよう──カーゴ・カルトの犠牲にならない
・組織に属さない人たちと交流を持とう──組織外の友人がもたらしてくれるもの
・期待を管理しよう──期待は少ないほうが幸せになれる
・本当に価値のあるものを見きわめよう──あらゆるものの90パーセントは無駄である
・自分を重要視しすぎないようにしよう──謙虚であることの利点
・自分の人生に集中しよう──誰かを「偉人」に仕立てあげるべきではない理由
・内なる成功を目指そう──物質的な成功より内面の充実のほうが大事なわけ
……など52章
著者 ロルフ・ドベリ (著),安原 実津 (訳),発行元(サンマーク出版) より引用
「Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法」をおすすめする理由
この本をおすすめする理由は3つあります。
驚くほど単純明快でうなずける実践的思考
具体的な例と根拠となる論文を織り交ぜながら、どのような場面で52の思考モデルを道具のように使いこなすか、どのようによい結果がもたらすのかが記載されています。
紹介されている「思考の道具箱」には、多くの学術研究の裏づけがあり、巻末の付録には出典や参考文献、関連するコメントも記載されています。
単なる読んで終わりでなく、これからの人生にとって有効で実践的な本と言えます。
各章で完結していて読みすい
この本は400ページを超えるボリュームがあります。普通ならこのような自己啓発本、ビジネス・経済本なら、どんなに良著でも読むのが苦痛で、途中で挫折してしまいそうになります。
この本は、中身が52章にわかれていて、1章あたりわすか7ページ程です。各章で完結されており、空いた時間に読み進めることができます。
身構えることなく、誰でも気軽に読める本です。
訳が自然で日本人にも理解しやすい
この本はドイツで25万部突破のベストセラーで、世界29か国で翻訳されています。
どんなに海外でベストセラーになっても、和訳がダメだと私たち日本人には読み進めるのがストレスになります。また本に書いてある細かいニュアンスが微妙に我々に伝わらなくなります。
しかし、この本の翻訳が絶妙で( 訳:安原実津)で、著者が日本人であるかのような錯覚すら覚えます。
ドイツ人と日本人の国民性が似ているとよく言われますが、この本がドイツでベストセラーになった理由が、私たち日本人にも理解できるような気がします。
こんな人におすすめ
この本は、
- 仕事、お金、人間関係に悩み続けている人
- その悩みの解決に莫大なエネルギーを費やし、人生に疲れている人
に是非とも読んでもらいたい本です。
著者であるロルフ・ドベリは巻頭で、”「52の思考法」は、それによって間違いなくあなたの人生がうまくいく可能性を高めてくれるはすだ。”と述べています。
我々が悩んでいるとき、この本を参考にすれば少しでも人生がよい方向にいくのではないかと感じさせる本で、ときどき読み返したくなる一冊です。